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ジャパンガイドの取り組みからみるSNSを活用した情報発信の特徴とポイント

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ここ数年、訪日外国人観光客の「旅行の情報をどこで得るか」は大きく変化しています。
特に、弊社が運営する訪日インバウンドメディアjapan-guide.comの主要ユーザーである欧米豪旅行者においては、旅行経験者の口コミや、TripAdvisor等のレビューサイトが主要な情報源でした。

しかし、近年、YouTubeやFacebook等のSNSが中心的な情報収集手段となりつつあります。
以下は、米国・オーストラリア・英国を対象に、2019年と2024年の「日本旅行において役立った情報収集源」上位5項目を比較したデータです。

2019年は、アメリカ、オーストラリアでは「動画サイト(YouTube/愛奇芸等)」のみが上位にランクイン(イギリスについては、いずれも上位ランクインなし)しています。一方、2024年は、いずれの国も上位3位以内に「動画サイト(YouTube/愛奇芸等)」、「SNS(Facebook/X(Twitter)/微信等)」が入り、この5年間での情報収集源の変化が一目でわかります。

ジャパンガイドでも、公式YouTube、Facebook、Instagramの総フォロワー数は現在約50万人にのぼり、重要な情報発信源といえます。

今回は、ジャパンガイドにおけるSNS(主にFacebook、Instagram)を通じた情報発信に注目し、その特徴や狙い、コンテンツ制作におけるポイントをご紹介します。

ジャパンガイド編集部に聞く『SNS投稿で特に意識しているポイント』とは

―投稿内容の工夫

ジャパンガイドでは、SNS投稿を作成する際にいくつかのカテゴリーを設けています。それぞれの投稿には明確な目的があり、次のような4つの方向性を意識し、情報を発信しています。

Educate(教育):日本文化や観光に関する知識をわかりやすく伝える
Update(情報提供):最新のイベントやトレンド情報をタイムリーに発信
Insprire(インスピレーション):旅行意欲を掻き立てる魅力的なビジュアルと体験を共有
Build rapport with viewers(ユーザーとの信頼関係構築):フォロワーとの長期的な関係を築く

これらの取り組みのゴールは、「日本旅行に関する信頼できる情報源としてのSNSアカウント」を確立することです。

画像投稿では、視聴者に様々な体験を促すため、話題を興味深く魅力的かつ季節感あるものにするとともに、見る人の感性に訴えるような美しい写真を投稿するよう心がけています。

リール動画では、視聴者が最後まで視聴したくなるよう、冒頭の数秒で興味を引くフックの設計を重視しています。また、最近のスマートフォンの解像度と通信環境は良好で安定しているため、高品質な映像素材を使用しています。

―テーマやトピック選定のポイント

SNS投稿やリールは、従来のYouTube動画やウェブ記事に比べて圧倒的に短いため、主要な内容を素早く紹介できる優れたビジュアルを選ぶ必要があります。また、1つのSNS投稿やリールで多くのテーマやアイデアを詰め込むことはほとんどなく、30〜60秒で理解しやすいコンテンツに焦点を当てます。

また、短尺であるがゆえに制作時間も短縮され、トレンドや季節に合わせたタイムリーな発信が可能になります。

美しい景色の写真とともに、現地から最新の紅葉レポートを紹介した投稿例

直近半年間の人気投稿ランキング(リーチ数の多い順)

以下では、過去6か月間に投稿されたコンテンツの中から、リーチ数が多かった上位5件を紹介します。

上記の通り、実際のデータからも、SNS(Facebook、Instagram)においては即時性・ニュース性・トレンド感のあるコンテンツが特に高い関心を集める傾向にあることがわかります。たとえば、「teamLab Biovortex」のオープン告知や「大阪万博」「広島駅の改装完了」など、最新の出来事や話題性の高いニュースに関連する投稿が多くのリーチを獲得しています。また、「日光の紅葉」など季節のトピックを取り上げた投稿も高い反応を得ており、ユーザーが“今”知りたい・見たい情報に強く惹かれることがうかがえます。

幻想的な世界観をテンポよく伝えつつ、チームラボ施設のオープンを紹介するリール

媒体の特性を生かした情報発信

このように、FacebookやInstagramなどのSNSを活用した情報発信においては、旬な情報を拡散することが可能となり、シーズン、イベント情報等のトレンドを意識したコンテンツ発信が強みとされています。拡散性においても、効果が得られやすい特徴があります。

一方で、YouTube動画を活用した情報発信では、短尺かつ軽量なコンテンツのSNSに比べて、地域のストーリーやアクセス情報等、より具体的で詳細な情報を提供することができることが魅力であり、中長期的な情報発信が可能といった特徴も挙げられます。

AI Overviewの登場などにより、検索を取り巻くユーザー環境は大きく変わりつつあります。各プラットフォームの特性を活かして情報を広く届けることで、プロモーション効果を高めながら、相乗効果を生み出すことができると考えています。

公式Facebook: https://www.facebook.com/japanguidecom
公式Instagram: https://www.instagram.com/japanguidecom?igsh=bDR1Z3A4a2VhZnNs

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